初午は二月の始めての午の日を言います。京都ではこの日、「お稲荷さん」の愛称で呼ばれる、伏見稲荷大社で春の豊作、商売繁昌、家内安全を祈る「初午大祭」が行われます。
因みに「お稲荷さん」は全国に3万社あると言われる稲荷神社の総本宮で、全国各地の稲荷神社でもこの神事が行われます。
「初午大祭」は稲荷大神が稲荷山の三ヶ峰に初めてご鎮座なさった和銅四年二月の初午の日をしのんで、大神の広大無辺なるご神威を仰ぎ奉るお祭で、初午の日の参拝は「福詣り」とも呼ばれており、商売繁昌、家内安全を願う人々で大賑わいとなります。
また、平安時代、京都の人が熊野詣の帰り道、伏見稲荷大社に立ち寄り、無事帰ったしるしとして杉の小枝をいただき、身につけた習慣に由来する縁起ものである、「しるしの杉」(有料)が授与され、商売繁昌・家内安全のご利益があります。
京都では、初午の日に畑菜の辛子和えを食べる習慣があります。これは伏見稲荷大社を創建した秦伊呂具(はたのいろぐ)の名前から「畑菜」と呼ばれ、稲荷神の使いの「狐」の毛の色にちなんだものと伝えられています。
京の雑学ー豆知識と暮らしの知恵としきたり
京の雑学では、一年の中にちりばめられた、私たちが幸せに暮らすための知恵「吉例」や、暮らしのバイブルである「二十四節気」など、日々を楽しく豊かにしてくれる雑学、豆知識を紹介しています。「吉例」は縁起の良いしきたりのこと。自然の恵みである太陽、月や神様、仏様、御先祖様に感謝を伝える為に古くから受け継がれてきたことです。しきたりの心を知り行えば日々楽しく、豊かに暮らせるのではないでしょうか。
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