立春は、暦の上で春が始まる日。寒さのピークもここまで。梅の花も咲き始める時期で、春の兆しを感じます。神社仏閣では立春の行事があり、酒蔵からは「立春朝絞り」という祝い酒が提供されるなど、京都でも春を祝うおめでたいイベントが開催されます。
立春 二月四日から二月十八日頃
節分の翌日に迎える「立春」は冬の厳しい寒さも立春までで、少しずつ気温も上がり始め、木々が芽吹き、生き物も目を覚まし活動の準備をする時期となります。「立春」は春の始まりを告げる日であり、昔の人々にとっては一年の始まりと考えられていました。旧暦では「立春」と正月が近いことから「迎春」「早春」「新春」という言葉が生まれ、今でも年賀状などに使われるのはそのような理由からなのです。
昔の日本では、「立春」をあらゆる節目の基準日として、八十八夜や入梅などの雑節を決め、農作業や生活の目安としてきました。中国から伝わった暦を日本の風土に合うように改良し、時計はもちろんカレンダーのない時代に素晴らしい感性で毎日を暮らしていたのです。因みに、春一番は「立春」以降に初めて吹く強い南風のことを言います。
このように、季節とともに暮らす日本人にとって、二十四節気最初の「立春」はとても重要な日であったのではないでしょうか。
先人たちが大切にしてきた日本の文化、しきたりを次の世代にしっかりとつないでいきたいと思います。
京の雑学ー豆知識と暮らしの知恵としきたり
京の雑学では、一年の中にちりばめられた、私たちが幸せに暮らすための知恵「吉例」や、暮らしのバイブルである「二十四節気」など、日々を楽しく豊かにしてくれる雑学、豆知識を紹介しています。「吉例」は縁起の良いしきたりのこと。自然の恵みである太陽、月や神様、仏様、御先祖様に感謝を伝える為に古くから受け継がれてきたことです。しきたりの心を知り行えば日々楽しく、豊かに暮らせるのではないでしょうか。
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